
本枯節(鰹節)は一つ一つの作業の微妙な塩梅で風味が大きく変わります。だから、熟達した職人の経験とカンが必要です。でプロの料理人がこぞって使う本枯節(ほんがれぶしと呼ばれるかつおぶし)は、カビ付けと天日干しを繰り返し、丁寧に鰹の水分や油分を取り除いていったもの。出来あがるまで半年から1年かかるという手間暇かかる鰹節なのです。
かつおぶしの中で最高級の枕崎産本枯節は、かびが鰹ぶしの地肌に菌糸を伸ばすことで、焙乾だけでは取り除けない内部の水分を除去します。 かびによるタンパク質の分解によってうま味が生じます。菌糸が脂肪分解酵素を分泌して中性脂肪を分解し、だし汁の透明度を高めます。
でも、一般に多く出回っている削り節は、カビ付け前の「荒節」と呼ばれる段階のものを削ってあるものがほとんどなのです。鰹節の産地・枕崎市でも昔ながらの製法で作られた本枯節の生産量はわずか数%。
鰹の鮮度や、脂肪の付き方などを見て、厳選に厳選を重ねると、この少量生産にしかならないのです。 手間はかかりますが削り立ての香りは格別。多くの名料亭に愛され、市場に出回ることのない貴重な本枯節がかもし出す風味は、家庭料理を格段においしくする名脇役です。さらに、上等な昆布と合わせれば、プロ顔負けの上等なだしがとれます。
◆雄節(背節)とは
カツオを3枚おろしにしたもののうち、背びれから中骨までの部分を節にしたものです。比較的血合いが少ないので、おだしの清澄度も高く上品なお吸い物やお料理に向いています。
◆雌節(腹節)とは
カツオを3枚おろしにしたもののうち、中骨から下のお腹の部分を節にしたものです。比較的血合いや脂肪分が多いので、削る際に多少粉になりやすいのですが、お得な価格設定に加え、コクが強めなのでお味噌汁や煮物などに向いています。
◆亀節
カツオを3枚おろしの状態にしたままの姿の鰹節です。雄節・雌節に割れないような小型のカツオから作られます。
・本枯節の作り方を工程別に紹介
・日経レストラン和食応援ニュース
・尾道鰹節工房・鰹節エトセトラ
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